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PICK UP : 2011 年

2011
 

2011年03月07日掲載

生き方を探求する 第14回京都教育懇話会『グローバル時代の人づくり』

 第14回京都教育懇話会を「グローバル時代の人づくり-キャリア教育を考える-」というテーマで、開催した。今回の企画は、第12回に開催した「超就職氷河期検証-就活は小学生から-」の第2弾として行った。

 雇用問題や若者の内向き志向が社会問題として提唱される中、学校教育はどうあるべきかを問うべく、地域と連携し、働く事の大切さを小・中学校から学ぶ「京都まなびの街 生き方探究館」を会場として、1月21日(金)に開催。当日は、学生・市民を交えて活発な意見が飛び交った。

 第1部では、京都まなびの街生き方探究館館長で村田機械株式会社代表取締役会長の村田 純一氏が基調講演を行った。冒頭に村田氏は「教育はその国の未来を支える。今後の日本をどう見るか。教育を中心に真剣に考えていかなくてはならない」と熱く訴えた。
 
 現在は就職氷河期ともいわれ、これからの日本を支えるはずの大学生の内向き志向や活力のなさが指摘されている。それらの問題に対し村田氏は「小さい時からの教育が重要だ。子供の時から人と接触する、物事を経験する、そういう場数を踏む事で人は成長していく。社会との繋がりをもった教育をもっと早い段階から学校現場に取り入れていくことが必要だ」と語った。また、「時間はかかるだろうが、今後日本は大きく変化の時を迎える。時代の大きな変化は、教育も根本から変えることが出来る大きなチャンスである」と力強く語り講演を締めくくった。

 第2部では、パネルディスカッションを行い、パネリストとして村田氏に加え、公益社団法人ジュニア・アチーブメント日本専務理事の中許善弘氏と京都市教育委員会主席指導主事の初田幸隆氏と京都市長の門川大作氏の4名、コーディネーターに京都産業大学経営学部准教授の松高政氏を迎えて展開した。

 『就活は小学生から』の名づけ親である中許氏は、「学校の座学で発見できなかった生徒の個性を現場で発見することが、キャリア教育の原点だ。しかし、それを先生が把握してないことに非常に危機感を感じる」と、学校現場の現状に難色を示した。それに対し初田氏も「学校生活の中で、自分の役割が一体何であるかを子供たち自身に考えさせていくことが必要。それを評価する学校現場の先生の資質も問われてくる」と述べた。

 一方、門川氏は『生き方探究』という新しい教育システムを取り入れた事に対して、「All Kyoto、いわゆる社会総ぐるみで地域の子を育てていく必要がある」と語った。
最後には、今の日本の教育の最重要課題は『学校現場の意識改革に加えて、社会総ぐるみで子供を育てること』との共通認識で幕を閉じた。

 会場は、学生をはじめ約150名の来場者で埋め尽くされ、自身の『生き方を探求する』ことを考える機会となった。

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