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PICK UP : 2011 年

 

2011年01月24日掲載

『表現を通じて人の生活に浸透する』 「第3回 是枝裕和客員教授特別講義 対論:是枝裕和監督と4人のクリエーター~表現の可能性を求めて~」を開催

 衣笠キャンパス・以学館2号ホールにて、是枝裕和客員教授による特別講義「対論:是枝裕和監督と4人のクリエーター~表現の可能性を求めて~」(全3回)を開催した。
 第3回目となる12月23日(木)は、ゲストにアートディレクター・コミュニケーションディレクターの森本千絵氏を迎え、「今を生きる表現者のあり方」をテーマに、是枝客員教授との対談を行った。

 森本千絵氏はMr.children、ゆずをはじめとするミュージシャンのアートワークやプロモーションビデオ演出、CM制作や大河ドラマ「江」のポスター制作など幅広く活躍されている。対談の中で森本氏の手がけた作品の上映も行った。森本氏の作品は、誰もが一度は目にしたことのあるものが多く、生活の中に自然と寄り添う作品や、豊かな色彩でファンタジーな世界を作り出している作品など愛情あふれるものが多く、会場に集まった参加者たちも森本氏の世界観に引き込まれた。

 森本氏はアイデアを生み出すきっかけとして「紙にできてしまったシミ1つでもネガティブに捉えるのではなくポジティブに捉え、シミを生かした表現方法を考える。何事もポジティブに捉え、そのものの可能性を見出すことで新たな発見があり、創造の世界が広がっていくのだ」と語った。

 また、森本氏は「作品を制作する時は、私の体の内側から熱く湧き出てくるものを表現したい。だから制作中は自分が作品に入り込んで夢中になっています」と創作活動に対する思いを語った。
アートディレクターという仕事は商業的でもあり、夢を売る仕事でもあるため、「売り上げをあげたい」「新しいイメージを植えつけたい」などクライアントの要望と表現とのバランスが難しいとも述べた。

 是枝監督は、「森本さんの作品からは『売れないといけない』よりも『自分らしさ』が出ている。媒体が変わっても対象が変わっても森本さんらしさがあふれ出ている」と語った。
対談の中で、是枝監督も森本氏も「現状から変化することを恐れない、だから何事にも思いっきり楽しんでいる」と会場の参加者たちに力強いメッセージを残した。

 今、「作家性」や「表現」を成立させるのが困難な時代にもかかわらず、軽やかに、そして楽しそうに仕事をし、「ひと」と「縁」を大切にしている森本氏の姿と言葉に会場に集まった参加者たちは感銘を受けていた。対談終了後も参加者からの質問が絶えなかった。
 
 今回で特別講義は終了。表現する方法やフィールドは異なるが、それぞれの媒体を通して伝えたいことを表現し、人の心に響く作品を作り続けているゲストスピーカーたちとの対談は、会場に集まった参加者たちに「表現すること」について考えるきっかけとなった。

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