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2008 |
2008年10月14日掲載
「京都教育懇話会」第三回勉強会 開催
10月9日(木)、朱雀キャンパスにて、京都21世紀教育創造フォーラム実行委員会主催、「京都教育懇話会第三回勉強会」を開催した。今回は、「社会が求める基礎学力~日本語力と自立~」をテーマに、現代人に求められる「日本語力」という観点から、現代社会における言語とコミュニケーション能力などの関係について考える機会となった。
はじめに、財団法人日本漢字能力検定協会副理事長である大久保浩氏が講演。大久保氏は、漢字能力検定を「成功体験の機会の提供」であると位置付け、「目標を設定から達成まで」を体験し、習慣づけることを目的としていると述べた。また、現代において求められる人材は、「0から発想し、創造していくことの出来るプロデューサー」であり、そこで必要となってくるのが、思考の幅や伝達濃度を上げるための語彙力であるとした。
また、基調講演を受け、若林聡氏(株式会社堀場製作所グローバル人事部長)が経済界の立場からコメントを発表。その中で現代の若者に対し、「マニュアルに頼る傾向にあり、指示されるまで動けず、企画・発想力が乏しい」と日常の労働現場の実体験から指摘したうえで、社会人に求められる基礎的な素養として「日本語力」の重要性を述べた。
その後は、浮田恭子氏(学校法人立命館一貫教育部部長)の司会のもと、聴講者らがグループに分かれて意見交換を行った。そこでは、「日本語力と家庭との関連性」や「日本語力を高めることが基礎学力の向上へ繋がる」などの意見が述べられ、聴講者の問題意識の高さが見受けられた。
勉強会後には学生公開記者会見が開かれ、7大学、約20名の学生から大久保氏、若林氏に質問が投げかけられた。その中で「文章を組み立て、相手に伝える力としての日本語力の必要性」や「映像ではなく、情報の少ない活字に触れることが想像力を豊かにしていく」など、活字に触れる重要性や、社会人基礎力としての日本語の重要性が繰り返し述べられた。
