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2014年02月13日掲載
第27回京都教育懇話会〈日本の未来と人づくり〉「どう変わる 日本の教育」を開催
1月24日(金)、京都市立堀川高等学校にて、第27回京都教育懇話会〈日本の未来と人づくり〉「どう変わる 日本の教育」を開催した。今回は、株式会社ベネッセホールディングス代表取締役副社長兼CFOを勤める福原 賢一氏を講師に招いた。前半は福原氏が基調講演を行い、後半は司会者の高校生を中心に参加者と、福原氏との質疑応答を行った。
講演で福原氏は、教育現場、企業を含めた社会全体の教育に対する姿勢が「ガラパゴス化」している現状、学生の勉学や将来に対する意識の低下について問題提起を行った。また、「急速に社会の仕組み、体質が変化する中、今までのやり方が通用しない」と述べ、「自分で主体的に行動しコミュニケーション能力を持つ人が今後必要とされる人材だ」と提言した。若者に対して、「作業ではなく勉強をする」姿勢を持ってほしい、と語り講演を締めくくった。
質疑応答では、日本の大学教育の量と質が適当であるかという質問に対して、福原氏は自身の海外留学の経験を踏まえ、「米国には総合大学以外にも様々な大学の形がある、学生にとっては大学の数などよりも『何を目的に大学へ進学するかが大切』」と語った。また、大学生活の過ごし方について何を求めるかという質問に対しては、「自分の人生を自分で切り開く必要がある。基礎をしっかり固めて自分のやりたい目標に向かって欲しい」 とメッセージを送った。
また、今後の教育に関してどういった姿勢が必要であるのかという質問には、「主体性を育むことが重要である。主体性とは他人から与えられるものではなくて自分で磨くものだ。また、物事から逃げずに取り組み、与えられたチャンスを逃さないで実践していくことも大切だ」と述べた。さらに時代を超えた普遍的な教育の本質とは何か、という質問に対しては「学ぶ人の向上意欲を支援することだ。そして『教える』だけではなくて『育てる』という姿勢が重要である」と語った。
今回の講演会は、学生や社会人など合わせて約110名が参加し、会場からも活発な意見が挙がるなど、盛況のうちに終わった。特に、高校生の司会者3人は講演者が称賛するほどであり、未来の社会を担っていく若者としての気概を見せた。
