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2013 |
2013年12月19日掲載
「第10回関西・関東10私大産学連携フォーラム(異分野融合と産学連携)-産学連携の“これから”を企業・公的機関・大学のそれぞれの立場から発信する-」を開催
12月13日(金)、朱雀キャンパスにおいて、関西(関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学)と関東(慶應義塾大学・中央大学・東京電機大学・日本大学・明治大学・早稲田大学)の10私大主催による「第10回関西・関東10私大産学連携フォーラム(異分野融合と産学連携)」を開催した。本フォーラムは、私立大学における産学連携活動の取り組みを発信し、共有する場として2004年(平成16年度)に発足し、2013年で10回目の節目を迎えた。今回は、「異分野融合と産学連携」をテーマに、各大学のこれまでの成果や課題、取り組み事例を報告するとともに、私立大学に求めることなどについて企業、公的機関、大学のそれぞれの立場から意見を交換した。
川口 清史・立命館大学学長による開会挨拶、経済産業省近畿経済産業局 地域経済部長の高畠昌明氏、文部科学省 産業連携・地域支援課企画官の髙谷浩樹氏の来賓挨拶に始まり、「日本再生と産官学連携-連携を機軸にした神戸製鋼の成長戦略-」と」題して、株式会社神戸製鋼所代表取締役会長の佐藤廣士氏が基調講演を行った。佐藤氏は、異業種が集まって成り立っている神戸製鋼グループの中で「融合・連携」をキーワードに取り組まれてきた経験、改善活動などについて語った。佐藤氏は、「オンリーワン製品を創り出すためには、異なる知識・知恵のぶつかり合い、融合させ、新しい知恵を生み出す施策が必要です。また、これを実現するためには、「目的・手段・成果」の明確化をさせる施策も必要となります」と企業の成長戦略においても「融合・連携」の重要であることを語った。
基調講演に続いて、「異分野融合と産学連携」と題してパネルディスカッションを開催。山本佳世子氏(日刊工業新聞社 論説委員 兼 編集局科学技術部編集委員)がモデレーターを務め、パネリストに、渡辺泰司氏(独立行政法人 科学技術振興機構 社会技術研究開発センター企画運営室室長)、清水聖幸氏(独立行政法人 産業技術総合研究所 イノベーション推進本部 産学官連携推進部長)、佐藤 友美子 氏(追手門学院大学 特別任用教授(学長直属)兼地域文化創造機構特別教授)村上正紀・立命館 副総長の5名が参加した。異分野融合と産学連携を発展させていくかについて、各パネリストより異分野融合・産学連携の取り組みや施策とその成果について発表が行われた。パネルディスカッションでは、これからの異分野融合に求められる施策や人材について意見が交わされ、聴講者からも多数の質問が投げかけられた。最後に山本氏は、「異分野融合の社会的な重要性は増しているが、放っておいて進むものではありません。意識的にプロジェクトやチームを組み、ビジョンを立ててトップを動かし、皆で大きな課題に向かっていくことが有効であるといえます」と議論をまとめ、パネルディスカッションは終了した。
パネルディスカッション終了後、「10私大産学連携フォーラムを振り返って」と題して、中谷吉彦・立命館大学産学官連携戦略本部副本部長(立命館グローバル・イノベーション研究機構教授)が10年目の節目を迎えた本フォーラムの10年間の歩みを紹介した。
最後に村上副総長は「私学、国立、官、民、関係なく、危機感を持って社会貢献に取り組まなければ、急激な高齢化が進む日本が生き残ることはできません。本フォーラムのような危機感を共有できる視点を大事にして、また今後の10年の議論をしていきたいと思います」と閉会の挨拶を述べた。会場には180名の聴講者が訪れ、盛況の中、本フォーラムは終了した。
