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2013 |
2013年08月04日掲載
キャンパスアジア・プログラム東北研修を実施~日中韓の学生が東日本大震災を学ぶ~
8月1日から3日、文学部はキャンパスアジア・プログラムの東北研修を実施した。日中韓の3カ国の学生26名が参加し、東日本大震災の被災地である宮城県石巻市、南三陸町、岩手県大船渡市を訪れた。
研修は、東アジアの次世代人文学リーダーを養成するキャンパス・アジアプログラムにおいて、日中韓の学生たちが、東日本大震災の被害と復興を自分たちの目で見て、聞いて、意見交換をする中で、自分たちにできることをそれぞれの立場から考えることを目的に実施した。
研修初日は、南三陸町を訪問。現地の方の案内のもと、防災対策庁舎や津波で被災した地域を訪れた。研修2日目は、石巻市で、門脇小学校や震災時、多くの方々が避難した日和山公園を訪れ、現地の方々から、震災時の避難の状況そして、防災意識を持つことの大切さを学んだ。午後からは、石巻市に住み、震災を経験した中国人の方との意見交換会や、避難所の運営に必要なことを学ぶゲーム形式の防災体験などを実施した。最終日は、大船渡市役所を訪問し、本学の卒業生であり、大船渡市教育委員会教育次長の金野良一氏などから、市の復興計画や、震災時に公務員として市民のために全力を尽くしたお話を聞き、意見交換を行った。
研修を終えた韓国人学生のメン・ハンジェさんは、「研修の前は、震災や被害について正確に理解できておらず、被災地に行きたくないと思うこともあった。被災地の方々の心の声や、復興しようという前向きな気持ちに触れ、行きたくないと思った自分が恥ずかしい。メディアやSNSの情報に流されるのではなく、何が正しいのか、真実は何なのかを自分で考え、見抜く力が必要だと痛感した。次回は、自分にできることを考え、ボランティアに来て、現地の人たちの力になりたい」と、目に涙を浮かべながら想いを述べた。
東北研修を最後に、日本でのキャンパスアジア・プログラム2学期を終えた学生たちは、1ヶ月の夏期休暇を経て、9月より韓国・東西大学校での3学期に臨む。
■キャンパスアジア・プログラムについて
文部科学省が支援する「平成23年度 世界展開力事業」に採択され、グローバル社会で活躍できる人材の養成が期待されている。2012年5月、北京で開催された日中韓首脳会談の一環として日中 韓大学生交流プログラム「キャンパスアジア」パイロット事業発足式典が開催されるなど、3カ国共同で高い語学力、人文学的知識を修得した次世代の東アジア を牽引する人材の育成を目指している。
