PICK UP : 2013 年
2013 |
2013年01月25日掲載
「第4回立命館地球環境委員会シンポジウム ~立命館を変える、未来に繋ぐ~」を開催
1月18日(金)、びわこ・くさつキャンパス(BKC)ローム記念館にて、「第4回立命館地球環境委員会シンポジウム~立命館を変える、未来に繋ぐ~」を開催した。今回のシンポジムは、一貫教育のしくみを持つ学園として、小学校から大学までの「縦の繋がり」を意識し、各学校でのさまざまな取り組みを紹介した。当日は、学生、生徒、教職員、企業関係者など100名以上が参加した。
附属校生の取り組みでは、立命館宇治高等学校の「バングラデシュの無電化村におけるソーラーランタンプロジェクト」、立命館大学の学生の取り組みでは、環境デザインサークルReco.lab(レコラボ)の「廃材教室による地域貢献と環境意識の定着」についての活動報告が行われた。それぞれ、環境への取組みを通して、より良い社会創造へ貢献したいといった力強い想いが発信された。また、立命館宇治高等学校の生徒は、シンポジウム閉会後にプロジェクト遂行資金確保のため募金活動も行った。
基調講演では、慶應義塾大学教授である伊香賀俊治氏を講師に招き、「学校施設を活かした環境教育の効果」と題した講演が行われた。伊香賀氏は、「環境への配慮が為されている学校は多いが、教育面でそれを活かせている学校はまだ少ない。しくみや効果を学生・生徒・児童に見せ、体験させることが何より大事である」と述べた。また、愛媛県の翠小学校のエコ改修が地域や家庭が一体となる環境保全活動に繋がった事例を交え、健康・学習効率の面からもエコスクール化には大きなメリットがあるということを提唱した。
パネルディスカッションでは、仲上健一・政策科学部教授がコーディネーターをつとめ、伊香賀氏、京都市立朱雀第四小学校校長である津知隆一氏、小竹知紀・立命館宇治中学・高等学校教諭、中島淳・理工学部教授、近本智行・理工学部教授、植松幹雄・財務部管財課長が登壇し、「地球市民として活躍できる人材育成~一貫教育の可能性を探る~」をテーマに議論を深めた。津知氏からは、「朱雀第四小学校の取組みとして、学年ごとに環境教育を実施しており、学校内において自然や生き物と触れ合う機会が低学年時から非常に多い。低学年時には命の大切さを根気強く伝えている」ということが述べた。その他の登壇者からも、「体験型のプログラムこそ環境教育において何より重要」、「活動を楽しみながら習慣化していくための仕掛けが大事」、「毎年メンバーは変わりつつも同じ目的を持ち活動に取り組む必要がある」、「教育というのは短期的なものではなく10年後、20年後にその真価が問われる」等のさまざまな意見が出て、環境への取組みを担う人材育成、立命館における今後の環境教育について活発な議論が行われた。
地球環境委員会では、今回のシンポジウムにおいてキーワードとなった、「体験」と「継続性」を活かし、学園を構成する小学校・中学校・高等学校・大学が一丸となり、教育・研究を通じて持続・循環可能な地球環境の「未来をつくる」想いを共有するために、今後も様々な活動展開を図っていくことが期待される。
