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2012年03月29日掲載
東アジアの未来を担う若者が集まり、日本政府主催によるシンポジウムに協力
3月27日(火)、韓国の延世大学において、日本政府主催による「KOREA NEXT,JAPAN NEXT~新しい東アジア世界の創造における日本と韓国の役割~」が実施された。企画の運営には立命館大学、立命館アジア太平洋大学、延世大学が協力した。
午前中にチャンギウォン国際会議ホールで行われたシンポジウムには150名の学生が訪れた。ジョン・カップヨン延世大学総長、川口清史立命館総長、木村直樹内閣参事官の挨拶の後、「東日本大震災後の日韓関係とその発展のために」と題し、藪中三十二立命館大学特別招聘教授とキム・キジュン延世大学政治学科教授が講演した。
藪中教授は「東日本大震災という未曽有の大惨事を通して、勇気づけられたことがある。それは、世界各国からの支援が寄せられたこと、そして多くの日本の若者がボランティア活動に取り組んだことである」「課題は山積しているものの、日本は前向きに復興の一路を進んでいる。日本の未来だけではなく、日本・韓国を含む東アジアの未来のために、関係国が相互理解を深めることが不可欠」「キーパーソンは若者であり、若者の交流・理解・友情が大切である。世界の未来は東アジアにあり、若者の力に大きくゆだねられるところである」と語った。
キム教授は「今や、両国間における競争の時代は終わり、共存・協力の時代となっている。文化を通した市民レベルでの対話をもって相互理解を深め、共通課題を模索していくことが大切」「両国が交流の場を持つ際に、歴史的問題は避けられないものではあるが、それぞれの立場で問題の解釈は異なるので、お互いを寛容に受け止める必要がある」「若者は夢をもたなくてはいけない。たとえ成功しなくとも、そこには何かが遺される。みなさんに東アジアの未来がかかっています。未来を予想するのではなく、未来を創りだしていきましょう」と若者にメッセージを送った。
質疑応答では、「日韓の歴史問題」「原発」「両国が持つソフトパワーの魅力」などに関する質問が3大学の学生から数多く挙がった。
午後のワークショップでは、「日本と韓国の『ソフトパワー』文化交流と国際社会における私たちの役割」をテーマに、立命館大学、立命館アジア太平洋大学、延世大学の学生各10名がグループに分かれて議論した。まとめでは「Asia music festival」といった文化交流を定期的に開催し、日中韓で「東アジアブランド」の打ち出すことや若者のコラボレーション組織の形成などのアイデア報告され、学生たちは「こういった若者の直接的交流の機会を通して文化交流を促進したい」と声をそろえた。
当日はグローバルラウンジにて、東日本大震災の日本社会の復興プロセスやクールジャパンと称される日本のポップカルチャーやファッション、日本的ホスピタリティなどが映像やパネルで紹介された。
