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PICK UP : 2012 年

2012
 

2012年02月06日掲載

朱雀キャンパス公開講座シネマで学ぶ「人間と社会の現在」シリーズ11~「手紙」を上映~



 2月4日(土)、朱雀キャンパス5階大ホールにおいて、朱雀講座「シネマで学ぶ」シリーズ11を開催した。シリーズ2回目となる今回は、直木賞作家・東野圭吾原作の映画「手紙」を、障がい者支援団体京都リップルのご協力を得て、副音声と日本語字幕を入れて上映(バリアフリー上映)した後、同団体の代表である深田麗美さんと美知子さん親子をお迎えし、甲斐更紗・衣笠総合研究機構ポストドクトラルフェローとの対談を行った。

 映画「手紙」は、犯罪者となった兄と犯罪者の家族として世間から差別を受け続けながらも懸命に生きていく弟、そしてそんな二人の絆をつなぐ「手紙」というものに焦点を当て描いたもの。複雑な心情表現(台詞、表情、風景、背景の音等)が多い映画ではあったが、バリアフリー上映の甲斐あって、映画への理解が深まり、当日来場された聴覚や視覚に障がいをもたれた方々をはじめ、多くの参加者が、上映中涙ぐむシーンや笑うシーンを共有することができた。エンディングの際には、会場から大きな拍手が起こるほどであった。

 上映後行われた対談は、聴覚に障がいを有する聞き手である甲斐ポストドクトラルフェローと話し手である深田代表のコミュニケーション手段が相違することから(手話と口話)、手話通訳とモバイル型遠隔情報保障システムとを駆使し、松原洋子・先端総合学術研究科教授がサポートする中進められた。

 対談では、バリアフリー映画をつくる上では、映画の雰囲気をよく理解してもらうために、台詞や出演者の表情だけではなく、背景や背景の音(稲穂がザワザワと風にたなびく音等)を適切に表現しなければならず、そのためには、障がいをもたれた方の意見をよく踏まえる必要があること、そしてそのような制作過程を経るごとに、スタッフの感性は研ぎ澄まされていくこと等、制作現場の課題やエピソードが紹介された。

 次回開催は、3月10日(土)。映画「迂路」をデフムービー(無声映画)上映した後、デフムービーのプロフェッショナル「プロディア」のおおだてのぶひろ代表をゲストにお迎えし、尾鼻崇立命館大学非常勤講師との対談を行う予定。

*なお、今回は、京都リップルをはじめ、京都市聴覚言語障害センター、立命館大学手話サークル団体「歩む会」等、様々な団体のサポートのもと実施された。

<今回実施した手話通訳とモバイル型遠隔情報保障システムの内容>
①聞き手(甲斐ポストドクトラルフェロー)が手話で質問し、その手話を朱雀会場の手話通訳士が音声に変え、その音声をソフトバンクモバイル株式会社のご協力を得て、iPhoneで沖縄県の株式会社アイセック・ジャパンへ送る。②同社のパソコン要約筆記担当者が音声の内容を要約して文字化し、朱雀会場にインターネット経由でiPad/iPhoneに送信する。③話し手(深田代表)は、手許のiPadに表示された聞き手の質問を読み、口話で答える。その内容は聞き手に手話通訳されると同時に、アイセック・ジャパンに音声が送られ、要約筆記後朱雀会場のスクリーン用iPadに送信される。iPadに表示された文字は、朱雀会場の聴覚障がいをもつ参加者への情報支援として、スクリーンに投射される。

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