このページのトップです。

ここからメインコンテンツです。

HEADLINE NEWS:2014年

市販の研磨パッドより3倍以上の研磨能率を有する高機能研磨パッドを開発~スマートフォンなどの製造コスト削減につなげる~

 理工学部 教授・谷 泰弘の研究グループは、ガラス基板や、サファイア等の半導体基板の研磨副資材として使用されている研磨パッドの高能率化技術を開発しました。

 研磨副資材とされる研磨パッドはスマートフォンのカバーガラスやLED用のサファイア基盤などの研磨に使われ、世界的な市場規模は2000億円(国内150億円)とも言われています。一方、日本製の研磨パッドは研磨能率が低いという理由から世界的シェアが約10%と低く、なかなか追いつけない状態が続いているのが現状です。それが日本の研磨加工産業の進歩を妨げる要因となってきています。

 今回新たに開発したエポキシ樹脂研磨パッドには現状のエポキシ樹脂研磨パッドやウレタン樹脂研磨パッドの問題点を解決するアミド系硬化剤を適用したエポキシ樹脂研磨パッドです。 
 エポキシ樹脂研磨パッドに親水性の高いアミド系硬化剤を適用することにより研磨パッドの親水性や砥粒の滞留性が高まり、従来のウレタン樹脂研磨パッドに比べ、仕上げ面粗さが同等でありながら研磨能率を3倍以上に向上させることを実現しました。また、スラリー(研磨液)中の砥粒濃度が低くても高い研磨能率を実現し、研磨時間の短縮や加工コストの低減ができました。さらに、現在市販されているエポキシパッドより温度特性が改善されています。

 本研究は、NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の委託事業の継続研究開発として、立命館大学と九重電気㈱(本社:神奈川県川崎市 代表取締役:篠塚 豊)と共同で実施しています。 
 本研究成果は、9月16日(火)の精密工学会秋季大会学術講演会(鳥取大学)で研究内容を発表し、今年度中に実用化に向けて九重電気(株)より販売を開始する予定です。


■本件に関する問い合わせ先
 立命館大学リサーチオフィスBKC
 TEL:077-561-2802
 立命館大学広報課
 TEL:075-813-8300

 

新開発のエポキシ樹脂研磨パッド(右)と従来のウレタン樹脂研磨パッド(左)を持つ谷研究室の張宇助教

■研究内容の詳細はこちら

■発表用資料はこちら

ここからサブコンテンツです。

ここからフッターです。