文学部 | 学部紹介
教育目標
文学部は、人間と文化の本質を見極め、新しい「知」と「価値」を創造する場です
現代社会の文化衝突と文学部
冷戦終結から20年経った現在、これからの世界が必ずしも平和なものではないことが明らかになっています。超大国の力で押さえ込まれていた民族、宗教、文化などを要因とする対立が顕在化し、世界各地で紛争が起こっています。人類はこのような紛争を解決・防止していかなければなりません。また、国内に目を向けても、教育、福祉、環境、生命倫理など、解決しなければならない課題が山積しています。
このような「現代」の問題は、今生きる私たちのものの見方、考え方、文化が相互に対立したり、自然と向き合ったりする中で起きています。私たちの文化は、人類社会が時間をかけて成功と失敗を繰り返しながら創り上げてきたものです。その意味で、現代社会の諸問題は、人間や文化のあり方について根源までさかのぼらないと解決できません。
文学部は、人類が作り出してきたさまざまな文化についての研究 ―大きくまとめると外国研究、日本研究、人間研究― を包含しています。哲学、歴史学、文学など、「伝統的」な学問の方法(ディシプリン)を基盤とする専攻とプログラムから構成されています。しかし、前に述べたように、現代社会の諸問題の根本にある人間と文化を理解することの必要性を考えると、文学部こそ、さまざまな問題に取り組む方法論を提供できる最も「現代的」な学部なのです。
現代社会の情報化と文学部
ITの進化、グローバル化の進展によって、世界中のあらゆる情報を入手できるようになりました。その一方で、不正確な情報、虚偽の情報があふれています。手に入る情報の量が多くなりすぎて、必要な情報がどこに存在するのかわかりにくくなってしまいました。現代社会は、皮肉にも「良い」情報を得るのが難しい世の中であるともいえます。私たちはそのような情報の海の中で、自分に必要な情報を探し、活用していくことが必要です。
文学部は、このような現代社会を行き抜く「判断力」や自分で価値を作り出す「創造力」を身につけることができる学部です。文学部の専攻とプログラムは、「情報」が作り出される最前線に迫り、その成果を学びながら情報の真贋を見極める能力を培える、訓練と実践の場です。さらに「卒業論文、卒業作品」という「新しい情報」を自ら作り出す側に立つことで、その能力を総合的に使うことができるようになります。これからの時代、文学部で学ぶことの意義は大きいといえます。
文学部の人材育成目標
民主主義社会は、自ら主となることができる個人がいて初めて意味を持ちます。自分で判断の出来ない人ばかりが増えてしまうと、特定の指導者が社会を支配する独裁体制を生むことになります。ですから、学生が自ら考え、判断することができる「市民」となり、社会で活躍することによって、文学部の社会的使命は果たされると考えます。つまり、文学部は、学ぶ主体としての自主性と、民主主義社会にふさわしい社会常識と人権感覚を有する学生を育てることを教学目標としています。
そして、学生の皆さんが大学での4年間の学習、研究を終えた時点で身につけて欲しい能力や態度を、「文学部の教育研究上の目的」として6項目にまとめました。
| 人間や世界の様々な文化について幅広い知識を身につけ人文学の方法論を用いて理解することができる(知識・理解) |
| 現代・過去の社会や文化に対して多面的な関心を持ち、自らの見解を形成できる(思考・判断) |
| 個人や文化の多様性を認め、社会の一員として行動できる(思考・判断) |
| 人間や文化について関心を持ち、自らの力で課題を設定し探求する意欲を持つ(関心・意欲) |
| 現代社会が抱える問題に対し、大学で学んだことをもとに解決しようとする態度を持つ(態度) |
| 自分の調査・研究の結果を、口頭あるいは文章や制作物の形で表現することができる(技能・表現) |
文学部における学び
文学部では、全回生に専攻・プログラムごとの小集団教育科目(ゼミ)を設置(1回生研究入門、2回生基礎講読・基礎実験実習、3・4回生演習)しています。ゼミという場において、問題発見力、調査力、理解力、思考力、表現力といった基礎学力を養い、主体的に問題を解決することができる能動的な人材を育成していきたいと考えています。そして、能動的問題発見・問題解決能力の仕上げの場として、卒業論文・卒業制作を重視し続けます。
専攻・プログラムでは、それぞれの学問分野の考え方や基礎知識を身につけてもらうために、さまざまな専門科目を用意しています。詳しくは専攻・プログラム別の「教学の手引き」を参照してください。
さらに、そのような主体的思考能力を補完し、複眼的思考能力を身につけてもらうために、専攻横断的な学びができるイノベーション副専攻・エリアスタディ副専攻と、日本を相対化する体験ができる海外研修・交流プログラムを用意しています。そのほかに、専門以外の知識の幅を広げる「教養科目」、現代社会で必須の「外国語科目」、文学部での幅広い学びのための「人文科学総合講座」、企業などの現場において教育プログラムとして実際の業務を行う「インターンシップ」、教職などの資格を取得するための資格課程など、さまざまな科目やコースがあります。
希望をもって文学部に入学された皆さんが、人文学の方法論を身につけ、社会において活躍することを願っています。





